会長挨拶

第95回日本整形外科学会学術総会の開催にあたって

大川淳(東京医科歯科大学 整形外科学分野)

大川淳 2022年5月19日から22日の期間で、神戸コンベンションセンターにおきまして第95回日本整形外科学会学術総会を開催いたします。本学会のテーマは、「Smart Medicine, Smart Orthopaedics —整形外科の未来」といたしました。
 COVID-19によるパンデミックは世界中に拡大し、社会、経済、人々の心をこれまでにない形でむしばんでいます。わが国でも感染者数の増加により医療体制は大きな影響を受け、従来の医療の提供が不可能になり、医学学会も大幅に縮小しました。唯一の希望はワクチンによる集団免疫の獲得で、先行する諸外国の感染鎮静化を見る限り、2022年にはコロナ禍から脱却することが期待できそうです。
 第95回学術総会では、ポストコロナの新たな時代の幕開けとして、将来の医療、整形外科の方向性を示すことを目的にしたいと思います。そこでは、まず私たち整形外科医が超高齢社会における健康寿命延伸の中心的担い手であることを再確認することが重要になります。さらに徐々に進んできた病院のスマート化や医療ロボティクスの発展など、新たな医療、医学研究の成果について対面で議論を楽しむ場を多く設けたいと思います。シンポジウムや教育研修講演は従来通りの内容と数を用意しますが、そのうちの一部をライブおよびオンデマンドの両方で視聴できるように準備をしています。また、一部のシンポジウムでは患者によるキーノートスピーチを加えて、治療体験を踏まえて課題について議論する新しい形を提案します。ポスター展示会場には大きなモニターを多数設置して、従来の紙面に近い大きさのeポスターとして活発な議論をしていただける工夫をします。
 海外招待者や海外フェローもこれまで通りお迎えし、世界中を巻き込んだパンデミックの影響を払拭し、我が国と海外との医学交流の再開のきっかけを作りたいと考えております。全員懇親会や晩さん会などの社会行事も予定することで、整形外科学会会員に従来の活力を取り戻したいと思っています。多くの会員、研修医、学生が神戸の地に足を運んでいただけることを祈念しております。